COLUMN

患者満足度を高める空間づくり  「小児科の待合室」

“患者さんの満足度を高める空間”とは・・・・

 

都市部でのクリニックの増加、インターネット・スマートフォンの普及から

“患者さんがクリニックを選ぶ時代”となっているのは周知の事かと思います。

では“選ばれるクリニック”として、 “患者さんの満足度を高める空間”をつくるにはどうすれば良いのでしょう?そんなテーマで今回はお話をしたいと思います。

 

患者さんがクリニックに来院し、いちばん長く滞在する場所、そればどちらでしょう?

 

正解は、来院後いちばん長くいる空間、“待合室”です。

・クリニックに来院後、診察の為に待合室で待つ。

・診察後、お会計の為、待合室で待つ。

他の患者さんの状況にもよりますが概ね待合室で待機をする時間が長くなります。

 

待合室を“患者さんの満足度を高める空間” とするには、どのようなデザイン、どんな付帯設備が喜ばれるのか?

 

待合室の雰囲気、衛生面、機能性の充実が選ばれるクリニックの条件として、近年高まっています。

今回は「小児科の待合室」にスポットを当てお話をしたいと思います。

小児科ではたくさんの乳幼児など子供が親御さんと共に来院いたします。

小児科クリニック、最近ではファミリークリニックでは子供たちがなるべく静かに待てる環境、親御さんが目を離しても、安心のできる付帯設備を備える傾向が強くなっています。

 

代表的な付帯設備として“キッズコーナー”があります。

待合のいっかくにクッション材を敷いただけのキッズコーナーは比較的多く見受けられますが近年の新規開業のクリニックでは壁面にクッション材を貼りつけたり、子供が静かに待てる工夫として、アニメDVDが見られるモニター設置。

絵本やおもちゃが散乱しないような収納にも工夫を凝らす場合も多く見受けられます。

 

また親御さんが頻繁に利用するオムツ替えベッドや授乳室、こちらもなるべくプライバシーの確保を考えて設置されているとクリニックへの安心感が増し、満足度を高める空間となるでしょう。

 

昨今のコロナウイルスの感染拡大による影響もあり、より院内感染を気にする方が増えていくでしょう。“患者さんの満足度を高める空間”として、隔離スペースを設けることが望ましいでしょう。

隔離室を設ける際の注意点としては、隔離室へ入口は一般の患者さんの動線と交わらない動線を確保することが望ましい。動線を分けることで感染リスクを低くする事を心がけましょう。

テナント開業の場合には、入口付近に隔離スペースの設置と、一般の患者さんの動線を確保しておきましょう。

患者さんが安心して通える空間づくりを付帯設備をもうける事で、結果として患者さんの満足度を高める空間”ができ“選ばれるクリニック”に繋がっていきます。