COLUMN
クリニック設計 コストダウンを図る 防災設備工事
クリニック設計 コストダウンを図る
防災設備工事
クリニックの開業において防災設備計画は非常に重要である。
消防署に書類を提出し、内装工事終了に検査を受ける必要があるからです。
消防署が主にチェックをする事柄として・・・・
「自動火災報知機」(ビルの規模により設置義務が生じる)
「スプリンクラー設備」(同上)
「誘導灯」
「消化器の本数・設置位置」
「クロス・カーテン・カーペットなどが不燃・準不燃・防炎仕様となっているか」
地域や担当官により見解が異なる場合もあるので、事前協議時によく打ち合わせをすることが必要です。
テナントに入居する場合には既設の煙感知器がいくつか設置されておりますが間仕切り壁のない空間を警戒できるだけの最低限の数しかない場合が多い。
クリニックでは入居する際に間仕切り壁で部屋を細かく仕切っていくために既存煙感知器の移設・増設を行います。
この移設増設程度であれば標準のクリニックの場合、工事金額は30-50万ほどで済む場合が多いです。
工事費用として注意したい開業場所としては、大型商業ビルや駅直結のテナントなど、入居して開業を考える場合には、「スプリンクラー設備」や「非常放送設備」が設置されている場合が多い。
このケースでは防災設備工事金額が大幅に増えることとなります。
ざっと工事費用として100~200万円ほどかかってくるでしょう。
さらにB工事という区分に指定され、ビル側指定業者での施工とされる場合が多々あるので、通常より施工金額が高くなる可能性が高いです。
その他に入居する建物の用途が事務所となっている場合は注意が必要です。
もともと特定の人の利用を想定している為、最小限の消防設備しか設置しないため、クリニックが入居することにより不特定多数の人間が出入りすることとなる。
こうなると消防法上で自動火災報知機の設置が義務つけられてしまう場合がある。
この場合には、クリニック内だけでなく、その建物全体に設置義務が生じてしまうので、その設置費用をだれが負担するか(オーナーか入居者か、折半か?)についての協議も必要となります。
これも場合により、100万単位の出費となりますのでテナントを選ぶ際には注意が必要です。
特に消防設備については、金額の面でも入居前にチェックを怠るとあとで想定外の出費を強いられることになりますので、念入りに検討が必要です。
また非常時に不具合が発生すると大きな責任問題となるので最新の注意を払って計画を進めたいところです。
先ほどお話ししたB工事については消防設備だけではなく、ほかの工事にも絡む場合があります。テナント開業において、非常に気をつけなければいけない大きなおポイントでもあるのでまた別の機会に詳しくお話したいと思います。