COLUMN
“患者さんの満足度を高める空間”とは・・・・
“患者さんの満足度を高める空間”とは・・・・
都市部でのクリニックの増加、インターネット・スマートフォンの普及から
“患者さんがクリニックを選ぶ時代”となっているのは周知の事かと思います。
では“選ばれるクリニック”として、 “患者さんの満足度を高める空間”をつくるにはどうすれば良いのでしょう?そんなテーマで今回はお話をしたいと思います。
今回の待合室の工夫は「心療内科・メンタルクリニック」についてお話します。
“メンタルクリニック”というと・・・・
立地条件としては駅から比較的近い場所での開業をするドクターが多いですね。
これは患者さんが自宅や会社の最寄り駅ではなく、少し離れた場所で受診したがる傾向が多いので、なるべく駅からのアクセスのしやすい場所が好まれるからです。
当然駅から近いという立地であるので家賃相場も比較的高額になりやすいので、あまり広い坪数ではなく比較的コンパクトな広さでいかに効率的なレイアウトを実現するかが重要になってきます。
“メンタルクリニック”の場合は、ほぼ予約診療が前提なのであまり広い待合室は必要としていないクリニックが多いのが実情です。
狭いながらも、より通院患者さんがストレスを感じない、居心地の良い、“患者さんの満足度を高める空間”をつくりにすることが可能です。
たとえば“待合室の椅子のレイアウト”についてはどうでしょう?
一般的なクリニックの椅子のレイアウトは、受付カウンター側に向いて座る形が普通です。“メンタルクリニック”では、他人と視線を交わすことを嫌がる方々も多い。
そこで街中のカフェのように窓際や壁際に向かって座るカウンターや椅子を配置してみましょう。他人と視線を気にすることなく、居心地の良さや、患者さんのストレス軽減につながっていきます。
またクリニックの床の素材にも注目してみましょう。
一般的なクリニックの床材のような塩ビタイルのような素材ではなく、タイルカーペットにすることをお勧めいたします。
歩行感が柔らかく、クリニックのイメージも柔らかい雰囲気を出しやすく、居心地の良さを演出できます。
またカーペットは音を吸収する効果も高いので、より静かな空間を演出しやすいのも特徴です。
“メンタルクリニック”では特にカウンセリングを重視する場合も多いので、カウンセリング室や診察室の床もタイルカーペットにし、ドアも防音効果の高いものにするとよいでしょう。
そうすることで、より音漏れを軽減しプライバシーの確保を図ることができます。
最後に・・・・
待合室内でBGMを流せるように設計の段階からご相談するとよいでしょう。
天井にスピーカーをいくつか設置し、クラシック音楽を流しておくだけでも患者さんにとって居心地は良くなります。
また最近ではリラックス効果の高い、アロマを焚いたり、生花やオブジェなどを設置して嗅覚や視覚からもリラックス効果を高める工夫をしているクリニックも多々みうけられます。
ちょっとした工夫ですが“患者さんの満足度を高める空間”となり“選ばれるクリニック”となっていくでしょう。